コスモを感じる。
「いつやるかわからない」といってすぐやるのが私です。
今回はレンズについて最終回『F値』の事を難しく無い言葉を選りすぐり、わかりにくくお伝えしてみたいとおもいます。
F値のFとは何か。それはF値を定義したフランクさん(62歳)のFだと伝承されています(大嘘です
それは知らなくても何の支障もないのでいいことにして、これが何を表すのかというのが問題です。
先に答えを書きますと
F値とはそのレンズ明るさの事です。もう完璧、これ以上言いようが無い程素晴らしい。
これでとっとと終了させてもいいのですが、もう少し続きます。
レンズの明るさというのはつまり、外からの光をどれだけ取り込めるかってことになるのです。レンズには羽が付いていてそれが開いたり閉じたりする事によって光量を変化させる事ができます。この羽を全開にしたときの明るさがF値として仕様に記載されるわけですね。
ズームレンズの場合はF2.8-F4.5等と書かれています。
おぅ!今更ですがこのF値、
数字が小さい方が明るくなります。
で、先に書いた「レンズの羽を開け閉めして光の量を調節する」事を『絞り』と言って、「絞りを開放する」とか「絞り込む」のように使います。
開放するといえばF値を小さく(羽を開く)する事をいい、絞るといえばその逆でF値を大きく(羽を閉じる)事です。
ここで、「明るい方がいいに決まってるのに何故絞る?」という疑問が出てきませんか?
実はこのF値にはもう一つ暗に表している事がありまして、こちらもかなり重要なファクター(ぷ)です。
それは
ピントが合う前後の範囲です。難しい言葉で書くと被写界深度です。
ピントの範囲ってわかりにくいですよね^^;
「ピント=点」というのは忘れてください。ピントはピンポイントの略ではありません。
では恒例、下の画像をどぞ。
どうでしょうか?画像左側に書いてあるのがその時のF値(絞り)です。
何分手持ちなので微妙にアングルが変わってたりしてますのは笑って済ませてください。
注目は背景です。
絞りを開放すると被写体(セロハンテープ)の前後数センチだけにしかピントが合っていないのに対し、絞り込むと被写体手前から背景までピントが合う範囲が広がります。
写真の撮り方講座では無いのでこういう書き方になりましたが、被写体を浮き立たせたい場合に背景をボカして撮影するのは良くやる事で悪い事ではないです決して。むしろ多用します。
ただ、なんでもかんでもボカせばいいのかというとそうでも無いです。
例えばナイアガラの滝を背景に彼女の写真を撮る場合、背景をぼかしすぎると一体どこで撮ったのかわからなくなったりします(人物のポートレートとしてはいい画は撮れる)。時と場合により使い分けないとですね。
さてぇ、このピントの合う範囲はF値で操作できるのは間違いないのですが、さらにもう一つの条件が必要です。
それは前回の焦点距離!
コンパクトカメラで練習していて、どんなに頑張っても思ったようにぼかせないというのはここに秘密があります。
おもむろにお手持ちのカメラの仕様を見てみてください。
何mmありますか?35mm換算の方ではなくカメラ自体のですよ。
私のコンパクトカメラは2.9mmのようです。
コンパクトカメラはその大きさが重要なので、部品も当然小さいものを使います。
前回の画角の説明に使った絵を思い出してください。
あれでもし、小さいフィルム面で広い画角を得ようとしたらどうしたらいいと思いますか?
そう、↓ですね。
相変わらずな絵は気にしない。
焦点距離を縮めるのです。前回コンパクトカメラの事を書いているのに「焦点距離(35mm換算):W50mm(90mm)-T150mm(270mm)」と数字を出しましたが、実際のところこんなに焦点距離のあるコンパクトカメラはありません。フィルム面が小さいのですからこの焦点距離だと超望遠かつ物凄いレンズの飛び出しをするカメラになってしまいます。さらにいえばそのままだとかなり暗いレンズになるので、怒涛の大きさのレンズを装着しなければならなくなります。
それはさておき、上手くぼかす為には難しい話は無しにして、「出来る限り絞りを開放(F値を小さくする)+長い焦点距離または極近距離の被写体を写す」が必要になりますのでコンパクトカメラでは厳しいんですよね^^;
ただ一つ、コンパクトカメラで便利な機能を利用すると何とかぼかす事ができます。チューリップマークでおなじみ接写モード。レンズ交換無しでマクロ撮影ができるのは1眼レフでは出来ない芸当です。ただ、接写なので被写体は小さな物に限られますけど(大きいと背景が入らない
F2.4ですがぼけきりません。。。
接写で何とかしてみる。
はいっ!なんだかいつの間にかF値からぼかし方に話がシフトしていってますので凄い角度で元の軌道に戻します。
えぇっとどこまでいきましたっけ?
そうでした、F値ってのはレンズの明るさを表す値で、数字が小さい方が明るいってところでしたねっ
…
……全然進んでねぇっつー話。
気を取り直して、このF値が少ない明るいレンズだと何がいいのかと申し上げまするに、明るいとそれだけ当然明るい写真が撮れます。さらに、周りの明るさが足りない時でも手ぶれ写真が少なくなります。
この手振れが少なくなるとはどういう根拠からくるものなのかは、また少々脱線しなければなりません。
まず手振れ。何故おきるのかというと、その名のとおり手がプルプル動くから。
これは多かれ少なかれだれでも動くものなのでどうしようもありません。ただかっこつけて片手で撮ったりすると、画はかっこ悪い物しか撮れないだろうって事はいっておきましょう。
このプルプルする動きより早く画像がカメラに焼き付けばブレ無い事になります。
ここで出てくるのが「シャッタースピード」。これもそのままシャッターの切れるスピードです。
仕様でこれも見ておくといいでしょう(あまり大差無いですけど)
このシャッタースピードは、上げれば上げるだけ速くシャッターが切れると共に、当然光を取り込む時間が短くなりますので画像は暗くなっていきます。
逆に考えれば、光を多く取り入れる事ができるならばシャッタースピードを上げることができる事になります。
ので、
明るいレンズを使うと速いシャッタースピードが使え結果手ぶれし難くなるということです。
はぁい!いかがでしょうかっ!?
F値自体の話の少ないこと(笑
まぁいいとして、何故急にこんな事をやったのかという裏事情がありまして、、、
コンパクトカメラのレンズに書いてある「f=7.7-23.1mm」のfってF値と紛らわしいよなぁと思ったとこに端を発し、よせばいいのにいらんこと書いてるうちにドンドン長くなって、一番最初のレンズの文字が写っている画像は何だったんだ的な全2回の感動巨編になってしまったのでした。
え?f?
焦点距離の事ですよ^^
でもこれって書いてどうすんだって思いません?
35mm換算の数字やF値を書くならいいとしても、それだけ書かれても「ふーん」としか…
携帯電話のカメラレンズにも書いてるありますので思い出したら見てみて下さい。
やっぱり「ふーん」としか思えませんけどね(笑
~オマケ~
現在使用している携帯Vodafone705SHのカメラのレンズはどんなもんか試してみました。
結果、
焦点距離:約40mm(35mm換算)
F値:多分5.0程
シャッタースピード:きっと1/30ぐらい。
それでいて結構明るく写るので割と優秀?
※ファインモードにて撮影した画像と極力同じになるようにデジカメでマニュアル撮影し、その際のデジカメの状態を元に算出。F値は結構適当。シャッタースピードは完全に勘。
ところで、2回の文を読んだ後でこのオマケについて話についてこれるようになっていれば少なからず効果あったという事で、アナタも今日からマニアックです(笑